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クテラ社製ピコ秒レーザー「エンライトン」による肝斑増悪症例の増加

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19. クテラ社製ピコ秒レーザー「エンライトン」による肝斑増悪症例の増加

2018年現在わが国で良く売れているピコ秒レーザーは

  1. Cynosure社製PicoSure
  2. Cutera社製enLIGHTen
  3. Candela社製PicoWay
  4. Quanta社製Discovery

の順である。

このうち,最近売上台数を伸ばしているのがクテラ社の「エンライントン」である。低フルエンスの美容治療を推奨し,この治療は肝斑にも効果が高いという意見の医師を講師に担いだセミナーを多数開催し,販売促進に励んでいる。しかし,その影響で,同機による肝斑治療を受けて肝斑が増悪する症例が急増している。同社はこの治療をPicoGenesisと呼んでいるので以下,PGと呼ぶことにする。PG推進派の医師の多くは,かつてのLT推進派の医師であり,彼らの学会発表を見ると,肝斑が改善したとする症例の多くは実は老人斑の改善である。なかには肝斑が改善している写真もあるが,それは照射後1ヶ月の写真で肝斑が再発する前のものである。しかし,経験の浅い医師には,このトリックに気付くことはできないであろう。根の深い問題である。

筆者は,2018年6月14日,クテラ社の代表者に,この問題の対策を正式に文書で要請した。はたして,彼らはどう対応してくれるだろうか。

■ 管理者プロフィール

葛西 健一郎(医師)

1986年
京都大学医学部卒
1986年
京都大学形成外科
1987年
関西医科大学形成外科
1992年
大阪市に「葛西形成外科」開業
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