レーザートーニングの真実:業者によって作られた施術

2015年後半の学会を総括して

  • HOME »
  • 2015年後半の学会を総括して

14. 2015年後半の学会を総括して

2015年後半の学会におけるLTに関する話題を総括する。

7/25-26大阪で行われた日本美容皮膚科学会では、筆者は例によってLTの副作用症例と危険性に関する発表を行った。
この学会ではLT賛成派の発表も数題あった。W医大からのLTの臨床研究発表は、肝斑と老人斑の患者を分けずにLTを施行して全体的に改善したという趣旨の非常に乱暴な発表で、落胆させられた。良いデータが集まらなければその事実を報告すればよいのに、どうしても「良い結果」を報告しないといけないと考えているのだろうか、JMECの寄付講座がある大学ではやむを得ないことなのかもしれないが、残念なことである。

10/8-9盛岡で行われた日本形成外科学会基礎学術集会と10/24-25宇都宮で行われた日本レーザー医学会総会では、筆者は「LTに関する世界中の400余りの文献を精査した結果、LTが肝斑に有効だと判断するべき文献的根拠は存在しない」趣旨の発表を行った。両学会ではLT賛成の発表はなかった。
日本レーザー医学会総会では、筆者と同じLT反対派のT大学W教授が、座長(LT賛成派Y医師)の進行に異議をとなえるハプニングもあったが、全般的にはLT賛成の意見は非常に少なくなってきている。
その席でY医師は「LTの有効性を確かめる臨床試験が行われている」という発言をしたが、これは非常に良いことだと思われる。きちんとした条件下で臨床試験を行えば、LTは「やっている間は白くなるが止めるとすぐに元に戻り、一部がむしろ増悪し白斑形成する場合がある」ことがはっきりするだろう。
ただし、臨床試験を推進しているのは、関連業者とLT推進派医師だろうから、都合の良いデータが集まらなかった場合に、それを正直に発表するのかどうかという点が心配される。

この時期には他にも日本美容外科学会や日本皮膚科学会の各支部会などが開催されているが、全般的にLT礼賛の発表は見当たらない。
ここへ来て、一部巻き返しを狙っているグループはあるが、LT熱は表面上さめつつあるように思われる。
ただし、ひとつ気がかりな動きがある。近年、開発されて発売された新技術のレーザー機械「ピコ秒レーザー」をLTとからめて「ピコトーニング」として売り出そうとしている動きがある。ピコ秒レーザーとは、Qスイッチレーザーの照射時間幅をさらに10~100分の1くらいに短縮したもので、刺青除去には抜群の効果を発揮することが分っているのだが、これを「肝斑に効く」ということで売り出す動きをしている者たちがいる。まさしくLTの「2匹目のドジョウ」である。
この動きを何とかして阻止しなければいけないと筆者は考えている。

PAGETOP
Copyright © レーザートーニングの真実 All Rights Reserved.