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2016年前半の学会を総括して

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15. 2016年前半の学会を総括して

2016/1/16 日本美容外科学会(東京)

筆者は本学会の会員ではないので通常この学会は出席しないのだが、今回は武田会長(北里大学形成外科教授)に招待されて「シミの治療」について教育講演を行った。もちろん、肝斑のLTに関する問題点についても時間を割いて講演した。美容外科の開業医の中にはLTを行っている医師もいるので、筆者の講演に対する反発もあるかと予想していたが、特段の議論もなく学会は平穏に閉会した。

2016/2/20 日本皮膚科学会東京・東部支部学術集会(東京)

この学会は東日本の皮膚科医が集まる非常に大きな学会であるが、筆者は大阪在住ということもあってこれまで発表したことがなかった。今回はLTの問題点について発表した。東日本の多くの皮膚科医にLTの問題点を理解していただいて良かったと思う。

2016/3/13 関西形成外科学会(枚方)

筆者は、LTによる肝斑増悪患者に対する治療について、発表した。

2016/4/13-15 日本形成外科学会総会(福岡)

日本国内の形成外科の学会で一番大きな学会である。筆者は一般演題で「LTによる肝斑増悪患者に対する治療」について、発表した。出席者から良い評価をいただくことができた。また、美容医療におけるトラブル検討セッションでは、「LTによる肝斑増悪患者の集計」について発表した。満席の参加者にLTの問題点についてかなり理解していただけたと思う。あいかわらず東京のU医師より「自分はLTを行っているが肝斑の増悪を起こしたことはない」というコメントが出たが、仮にU医師が増悪を起こしていないとしても、それはLTが是認される理由にはならないことを説明した。どうも人間というものは、自分の行っていることが否定されると自分そのものが否定されているように感じる習性があるようだ。この学会全体として、筆者の2演題の他にはLTに関する演題はわずかに2演題しかなく、そのうち1つは元祖Y医師のグループによるLT好結果症例の提示であり、もう1つはS医師らのLTの副作用に関する分析であった。「LTをやってみたらうまくいった」というだけの演題がほとんどなくなり、副作用の関連演題が過半数を占めるようになったことは、LTが幻であったことが一般に普及してきた証拠であり、喜ばしいことである。

2016/5/17-18 日本美容外科学会(東京)

参加者もかなり多い大きなこの学会で、LTに関する演題は一題もなかったようである(筆者は参加していないので詳細不明)。

2016/6/3-5 日本皮膚科学会総会(京都)

日本国内の皮膚科の学会で最大の学会である。筆者は6年ぶり5回目の本学会教育講演に呼ばれ「レーザートーニングの真実」と題して講演を行った。日本皮膚科学会総会のそれも教育講演に呼ばれることは大変名誉なことであり、しかもそこで「レーザートーニングの真実」について講演できることは、レーザートーニングが問題であることを日本皮膚科学会に認めていただいたという意味であり、筆者としては非常にうれしいことであった。会長・座長の先生に深く感謝したい。講演では、LTのしくみや、一時的に肝斑は薄くなるがやめるとすぐに再発すること、場合により元より濃くなったり難治性白斑が生じたりして危険であること、LTには学術的裏付けがほとんどないこと、などを説明した。出席の多くの皮膚科の先生方にはたくさんの賛同の言葉をいただいた。

ここへ来て「LTの真実」が、まともな皮膚科・形成外科の医師たちの間ではかなり認知されてきた確かな手ごたえを感じる。もう、これからは、LTがこうした「まともな学会」で、もてはやされることはないだろう。現在の問題は、こうした学会に出てこない不勉強な医師や他科医師・チェーン美容外科などによって、あいかわらず盛んにLTが行われていることだが、これをどうするか、作戦を練らないといけないだろう。いずれにせよ、筆者は不幸なLTの犠牲者がなくなるまで戦い続ける決意を新たにした。

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